プロパンガスの基本料金

使った量に関係なく、毎月かかる分です。節約では動かせないのに、地域と会社でいちばん差が出ます。

基本料金とは何か

2025年4月から、LPガスの請求は基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて示すことになりました。 そのうち基本料金は、条文では「消費した液化石油ガスの量にかかわらず生ずる費用」と書かれています (液化石油ガス法施行規則 第16条第15号の7)。

つまり、ガスを1m³も使わなかった月でもかかる分です。 こまめに止める、お湯の温度を下げる、といった節約はすべて従量料金にしか効きません。 基本料金は、契約している会社と地域で決まってしまいます。

どれくらい違うのか

地域どうしの差

公表データ(資源エネルギー庁のLPガス価格調査、令和8年6月末現在)で、県内の地域ごとの平均を見ると、 いちばん低いのが栃木県の芳賀で1,620円、いちばん高いのが北海道の宗谷・留萌で2,419円。 差は月799円、年にすると9,588円です。

47都道府県それぞれの平均値を、同じ重みで平均すると2,023円になります。ただしこれは「県の平均の平均」で、 世帯数で重みを付けたものではありません。自分の地域と比べる目安としては、下の「同じ地域の中の差」のほうが役に立ちます。

同じ地域の中の差のほうが、ずっと大きい

地域どうしの差より、同じ地域の中の差のほうが大きいのがこの料金の特徴です。 たとえば千葉県では、公表されている基本料金が最低1,500円・平均1,899円・最高3,320円。 同じ県に住んでいて、契約している会社が違うだけで月1,820円、年で21,840円の開きがあります。

県の平均だけを見ても、自分がこの幅のどこにいるかは分かりません。 平均1,899円と比べて「だいたい平均くらい」と思っていても、 実際には下から2割の位置かもしれないし、上から2割かもしれない。意味が正反対です。

自分の地域での位置を見る
請求書の基本料金を入れると、あなたの地域の最低・平均・最高のどこにいるかが出ます。 県だけでなく、県内をさらに分けた地域でも比べられます。 氏名・住所・電話は聞きません。判定へ

高いこと自体は、違反ではありません

プロパンガスは自由料金制で、会社が自分で料金を決められます。 基本料金が地域の高い側にあるというだけでは、契約に問題があるとは言えません。 配送の距離、保安の体制、容器や設備の状況で、かかる費用は実際に変わります。

ただし、何にいくらかかっているのかを示すことは制度上求められています。 条文は3つに分けて通知することに加えて、「算定根拠を通知すること」まで書いています。 高いと感じたら、その内訳の根拠を尋ねることはできます。

🚨 「設備料金 0円」なのに基本料金が高いとき

ここが見落とされやすいところです。資源エネルギー庁のQ&Aは、設備料金を「0円」「該当なし」とする場合について、 事業者側に次を求めています。

LPガス料金に、設備料金が含まれていない(該当なし、0円)とする場合、対外的に説明できるようにしておく必要。 特に、賃貸集合住宅等のオーナー等に対して無償で設備貸与等を行っている場合、 消費者が負担するLPガス料金でその費用を回収していると考えられることから、 客観的な根拠により当該費用を含めていないと説明できるようにしておく必要あり。

「設備料金0円」は、設備の費用がゼロであることを意味しません。 規制する側が、その費用がほかの料金に紛れている可能性を前提に置いているということです。 設備料金が0円で、かつ基本料金が地域の高い側にあるなら、そこに何が入っているのかを尋ねる具体的な理由になります。

詳しい根拠と、賃貸の場合に確かめられることは「設備料金とは」のページにまとめています。

基本料金を下げるには

使う量を減らしても、この部分は動きません。動かせるとしたら契約の側です。 ただしこのサイトはガス会社の紹介や乗り換えの取次ぎをしていません。 できるのは、自分がいまどのあたりにいるのかを数字で確かめることと、 制度上たずねられることを知ることまでです。