プロパンガスの値上げ

2026年の春から、相場そのものが上がっています。まず、自分の値上げがその範囲かどうかを切り分けてください。

2026年春から、全国の相場が上がっています

資源エネルギー庁のLPガス価格調査(速報・毎月)で、10m³使ったときの全国の額はこう動いています。

調査月10m³の額(全国)前月比
2025年12月9,208円+3円
2026年1月9,205円−3円
2026年2月9,215円+10円
2026年3月9,227円+12円
2026年4月9,284円+57円
2026年5月9,440円+156円
2026年6月9,662円+222円
2026年7月9,785円+123円
2026年8月9,822円+37円

2026年3月の9,227円から、8月には9,822円。5か月で595円、6.4%上がりました。 それ以前の9か月はほぼ横ばい(9,205円〜9,227円)だったので、はっきりした変化です。

2026年6月の1か月で222円という上げ幅は、2011年4月からの調査で最大です。 この調査は2011年4月から毎月続いていて、これまでの最大は163円でした。 ただし7月は+123円、8月は+37円と、上がり方は落ち着いてきています。

47都道府県すべてで上がりました

地域が細かく分かる確報(偶数月)で2026年6月の調査を見ると、47都道府県すべてが前回調査より上がっています。 上げ幅は高知県の199円から滋賀県の564円まで、県によって3倍近い開きがあります。

つまり、いま「値上げされた」と感じているなら、相場そのものが動いた可能性が高いということです。 特定の会社だけの話ではありません。

ただし、同じ県の中でも上がり方は同じではありません

確報で1年前(2025年6月調査)と比べると、47都道府県すべてが上がっています。 上げ幅は沖縄県の+8円から福井県の+722円まで開きます(10m³)。

ところが県内の地域まで見ると、同じ県の中でも上がり方は同じではありません。 県全体は上がっているのに、下がっている地域が8か所あります。 沖縄県の県南(-559円)、富山県の富山(-343円)、神奈川県の足柄上(-198円)などです。

都道府県県全体いちばん上がらなかった地域いちばん上がった地域県内の幅
山形県+548円庄内 +249円最上 +1,674円1,425円
群馬県+476円東部 -11円利根沼田 +1,231円1,242円
神奈川県+594円足柄上 -198円横須賀三浦 +996円1,194円
高知県+394円嶺南・安芸 +59円高幡 +1,163円1,104円
兵庫県+367円阪神北・南 -176円神戸市 +773円949円
富山県+302円富山 -343円高岡 +561円904円
福井県+722円丹南 +192円嶺南 +1,057円865円
北海道+685円網走 +166円上川 +1,029円863円
沖縄県+8円県南 -559円県北 +236円795円
大阪府+539円三島 +256円豊能 +1,037円781円

この表は横にスクロールできます。

2025年6月調査と2026年6月調査の差。10m³使ったときの額で、県内を3地域以上に分けている県のうち、幅の大きい順に10県。

だから「県の平均が上がった」だけでは、自分の請求書の説明になりません。 県では上がっていても、自分の地域はほとんど動いていないことがあります。その場合、 上がったのは相場ではなく、契約している会社の側ということになります。 逆に地域そのものが大きく上がっていれば、値上げの通知は相場の範囲内かもしれません。

自分の地域がどうだったかは、判定で今の位置を見たうえで、 下の47都道府県の表と見比べてください。

都道府県ごとの、1年での上げ幅

都道府県2026年6月(10m³)1年前との差
福井県10,052円+722円
滋賀県9,646円+686円
北海道11,961円+685円
宮崎県9,711円+651円
岩手県10,969円+616円
岡山県10,096円+607円
和歌山県9,209円+602円
神奈川県9,150円+594円
佐賀県10,226円+570円
石川県10,313円+569円
埼玉県8,928円+563円
東京都8,861円+562円
千葉県8,797円+554円
秋田県10,742円+548円
山形県10,989円+548円
福岡県9,499円+543円
大阪府8,970円+539円
山梨県9,086円+538円
大分県9,465円+535円
福島県10,144円+532円
新潟県10,076円+532円
宮城県9,802円+531円
青森県11,462円+527円
鹿児島県9,544円+515円
香川県9,700円+495円
山口県10,458円+485円
広島県9,687円+483円
群馬県8,832円+476円
熊本県9,363円+475円
徳島県9,438円+474円
長崎県9,796円+472円
愛媛県9,431円+471円
三重県9,348円+464円
愛知県9,218円+456円
茨城県8,944円+449円
島根県10,702円+420円
岐阜県9,423円+400円
京都府9,444円+396円
高知県9,121円+394円
兵庫県9,783円+367円
長野県9,476円+358円
栃木県8,816円+341円
富山県10,306円+302円
静岡県9,180円+292円
鳥取県10,253円+158円
奈良県8,639円+150円
沖縄県9,464円+8円

確報(液化石油ガス価格分布状況)の2025年6月調査と2026年6月調査を比べたもの。 額は10m³使ったときの基本料金と従量料金の合計(税込、設備料金は含まない)で、 その地域で公表されている平均です。上の月ごとの表は速報なので、同じ月でも額が少し違います。

動いたのは従量料金のほうです

上げ幅を使用量ごとに見ると、性質がはっきり分かります。

使用量上げ幅(月)1m³あたり
5m³+218円+44円
10m³+416円+42円
20m³+818円+41円
50m³+2,049円+41円

1m³あたりの上げ幅がどの使用量でもほぼ同じ(41〜44円)です。 これは、使った量に応じてかかる従量料金のほうが動いたことを意味します。 使わなくてもかかる基本料金が動いたのなら、使用量に関係なく同じ額だけ上がるはずです。

5m³と50m³の差を45で割って1m³あたりの目安を出すと、649円から690円へ、41円(6.3%)上がっています。

だから、たくさん使う人ほど影響が大きくなります。 10m³なら月416円ですが、50m³なら月2,049円。これから使用量が増える冬に向けて、差は広がります。

自分の値上げが相場の範囲かを確かめる

相場が上がっているからといって、自分の値上げ幅がそれと同じとは限りません。 相場の動きを超えて上がっているなら、それは別の理由です。

いちばん確実なのは、いまの請求書で自分の位置を見ることです。 相場が上がっていても、あなたが地域の低い側にいるなら、値上げ後でもまだ安い側かもしれません。 逆に、もともと高い側にいたなら、値上げでさらに上に振れています。

いまの位置を見る
請求書の基本料金・従量料金・使用量を入れると、あなたの地域の最低・平均・最高のどこにいるかが出ます。 公表されているのは47都道府県と、県内をさらに分けた266地域の計313地域。 値上げの前と後の検針票で2回試すと、動き方も分かります。 氏名・住所・電話は聞きません。判定へ

値上げの理由は、通知される決まりです

2025年4月から、請求のときは基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて通知し、その算定根拠を示すことが 義務づけられています(液化石油ガス法施行規則 第16条第15号の7)。 値上げの内訳と根拠を尋ねることはできます。

ただし、LPガスは自由料金制で、値上げについて行政の事前審査を受ける仕組みはありません都市ガスとの違い)。 制度が求めているのは「示すこと」であって、額そのものの審査ではありません。

数字の読み方について

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