先に結論:保安機関は、保安業務を行う者として国や県が認定した事業者です
- 保安機関とは:液石法第29条第1項の認定を受けて、LPガスの保安業務を行う者です(第27条第2項)。
- 販売店との関係:販売事業者が保安業務をほかの保安機関に委託することもあれば、販売事業者自身が認定を受けて行うこともあります(第27条第2項・第3項)。点検に来る会社が、契約先の販売店とは別の会社であることもあります。
- 認定の期間:認定は、5年以上10年以内で政令が定める期間ごとに更新を受けなければ失効します(第32条)。横浜市と茨城県の案内では、期間は5年です。
- 消費者が確かめる場所:契約のあとに渡される書面に、保安業務を行う認定を受けた者の氏名または名称を載せる決まりです(第14条第1項第5号)。
保安業務とは、点検・調査・周知・災害時の対応の4つ
保安機関が行う保安業務は、法第27条第1項が次の4つに決めています。
| 号 | 業務 | 相手 |
|---|---|---|
| 第1号 | 供給設備を点検し、技術上の基準に合わないと認めるときは、とるべき措置と、とらなかった場合の結果を通知する | その設備でガスを供給している販売事業者 |
| 第2号 | 消費設備を調査し、技術上の基準に合わないと認めるときは、とるべき措置と、とらなかった場合の結果を通知する | 設備の所有者または占有者 |
| 第3号 | ガスを使う人に、災害の防止に必要な事項を周知する | ガスを消費する一般消費者等 |
| 第4号 | 災害が起きた、または起きるおそれがあるとき、通知を受けて、または自ら知って、速やかに措置を講ずる | 当該のガスの一般消費者等 |
点検や調査の回数と中身は、プロパンガスの定期点検と消費設備調査に整理しています。 料金の中での保安の費用の置き場所は、基本料金のページにあります。
認定のしくみ:誰が認定し、何を満たす必要があるか
保安業務を行おうとする者は、保安業務の区分ごとに認定を受けられます(第29条第1項)。認定をする行政庁は、保安業務の対象となる販売所がどこにあるかで決まります。
| 保安業務の対象となる販売所 | 認定をする行政庁 |
|---|---|
| 2以上の都道府県にある | 経済産業大臣 |
| 1つの都道府県の中だけにある | その販売所の所在地を管轄する都道府県知事 |
| 1つの指定都市の中だけにある | その販売所の所在地を管轄する指定都市の長 |
申請は、保安業務に係る一般消費者等の数の範囲を定めて行います(第29条第3項)。その数を範囲より増やすときは、あらためて認可が要ります(第33条第1項)。
認定の基準は第31条にあり、主な内容は次のとおりです。
- 保安業務に係る技術的能力が、経済産業省令の基準に合っていること(第1号)
- 保安業務で消費者の生命、身体、財産に損害が出たときの賠償に備える措置が、省令の基準に合っていること(第2号)
- 法人の役員などの構成が、保安業務の公正な遂行に支障を及ぼすおそれがないこと(第3号)
- 保安業務以外の業務を行っているときは、それが保安業務の確実な遂行に支障を及ぼすおそれがないこと(第4号)
認定は5年ごとの更新が必要
第32条は、認定は5年以上10年以内で政令が定める期間ごとに更新を受けなければ、その期間の経過で効力を失うと定めています。 この期間について、横浜市は「5年ごとに認定の更新を受けなければ失効する」と案内し、茨城県は「認定の有効期間は5年」と案内しています。
両県市の案内には、更新について次の点も書かれています。
- 更新の申請は、認定の満了する30日前までに行います。
- 申請をせずに有効期間を過ぎると、あらためて新規の認定手続きになります(茨城県)。
- 認定されていない空白の期間は、保安業務ができません(茨城県)。
申請の窓口、手数料、必要書類は、認定をした都道府県・指定都市・経済産業局ごとに案内されています。このページは消費者向けの確認を目的とするため、事業者の更新手続きの細部には立ち入りません。
保安機関が守る決まり
- 省令の基準に従って保安業務を行う。ただし、設備のある場所に立ち入る承諾を所有者または占有者から得られないときは、この限りではありません(第34条第1項)。
- 保安業務を他人に委託してはならない。認定を受けた保安機関が、さらにほかへ丸ごと任せることはできません(第34条第2項)。
- 保安業務規程を定め、認定した行政庁の認可を受ける。変更するときも同じです(第35条第1項)。
- 行政庁は、保安業務が行われない、または方法が適当でないとき、行うこと・方法を改善することを命じられる。(第34条第3項)
- 行政庁は、一定の場合に認定を取り消せる。たとえば、認可を受けた保安業務規程によらずに保安業務を行ったとき、不正の手段で認定や更新を受けたときです(第35条の3)。
家に入れない場合の扱いは定期点検のページに書いています。承諾しなかったときに料金や契約へどう響くかは、条文からは言えません。
契約先の保安機関を確かめる手順
法第14条は、販売契約を結んだら遅滞なく書面を渡すことを求めています。その記載事項の第5号が、消費者について保安業務を行う、認定を受けた者の氏名または名称です。 省令(施行規則第13条第1項第10号)は、保安機関の名称、住所、連絡方法を挙げています。
- 契約時の書面で、保安機関の欄を見る。名称、住所、連絡方法が書かれているはずです(契約時の書面の記載事項)。
- 書面の名称を、点検の案内や検針票・容器の表示の連絡先と見比べる。点検に来る会社が販売店とは別の名前でも、書面の保安機関の欄と合っていれば、委託されている保安機関という説明がつきます。
- 書面が手元に無い、保安機関の欄が見つからないときは、契約しているガス会社に書面の交付を求める。書面に記載した事項を変更したときは、変更した部分も交付する決まりです(第14条第1項)。
- 説明を聞いても分からないときは、相談窓口へ。手元の書面や請求書を示して尋ねます(相談先の一覧)。
| 確かめた結果 | 次にすること |
|---|---|
| 書面に保安機関の名称がある | 点検の案内や連絡先の名称と見比べる。合っていれば、ここで確認は終わり |
| 書面の名称と、点検に来る会社が違う | 契約しているガス会社に、委託先の保安機関はどこかを尋ねる |
| 書面に保安機関の欄が見当たらない | 契約しているガス会社に、書面の交付または再交付を求める |
| 認定を受けているかどうかを知りたい | 認定は、保安業務を行う販売所の所在で、経済産業大臣・都道府県知事・指定都市の長のいずれかが行う(上の表)。相談窓口で、どこに尋ねればよいかを聞く |
個別の保安機関や販売事業者が適切かどうかの判断は、このページではしません。確かめる順番と、尋ねる相手だけを示しています。
このページでしないこと
特定の保安機関の評価や、契約している販売店・保安機関の切り替えの案内はしません。認定の有無を個別に調べることもしていません。 疑問があるときは、お住まいの地域を管轄する経済産業局、または消費生活センターへご相談ください。
次に確認すること
契約時の書面(14条書面)の記載事項 保安機関の欄を含む、書面の項目。
プロパンガスの定期点検と消費設備調査 点検の回数と、費用の確かめ方。
よくある質問
LPガスの保安機関とは何ですか?
液石法第29条第1項の認定を受けて、LPガスの保安業務を行う者です。保安業務は、供給設備の点検、消費設備の調査、災害防止に必要な事項の周知、災害時の措置の4つです(第27条第1項)。販売事業者が委託する先のこともあれば、販売事業者自身が認定を受けていることもあります。
保安機関の認定は何年ごとに更新しますか?
第32条は、5年以上10年以内で政令が定める期間ごとの更新を求めています。横浜市と茨城県は、有効期間を5年と案内しています。更新の申請は、認定の満了する30日前までとされています。
契約先の保安機関はどこで確かめられますか?
契約のあとに渡される書面に、保安業務を行う認定を受けた者の氏名または名称が載る決まりです(第14条第1項第5号)。省令は、名称、住所、連絡方法を挙げています。手元に書面が無いときは、契約しているガス会社に交付を求めます。
点検に来る会社が販売店と違う名前でも問題ありませんか?
販売事業者が認定を受けた保安機関に保安業務を委託しているときは、別の会社が来ることがあります(第27条第2項)。書面の保安機関の欄と合っているかを見比べ、合わないときはガス会社に委託先を尋ねます。個別の対応が適切かどうかの判断は、このサイトではしません。
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