プロパンガスの定期点検と消費設備調査(4年に1回以上)

液石法施行規則が決めている、供給設備の点検と消費設備の調査の回数・担い手・点検後の流れ、費用の確かめ方を、条文で整理しました。

点検は2種類あり、どちらも販売事業者の仕事です

液化石油ガス販売事業者は、契約を結んでいる家庭などについて、保安業務を行うことが液石法第27条で義務づけられています。 そのうち点検にあたるのが次の2つです。保安機関に委託している場合は、その範囲で委託先が行います(保安機関とは)。 ボンベの交換で事業者が守る決まりは、プロパンガスのボンベ交換で事業者が守る決まりにあります。

名前対象通知の相手
供給設備の点検ガスを供給する側の設備供給設備でガスを供給している販売事業者
消費設備の調査家の中の配管、ガス栓、ガス栓と燃焼器の間の管など、ガスを使う側の設備その設備の所有者または占有者

経済産業省は、設備の管理責任を、供給設備は販売店、消費設備は消費者にあると説明しています。 点検や調査は販売事業者が行いますが、家の中の設備の持ち主は住んでいる側です。

回数は「供給開始時」と「4年に1回以上」が基本

回数は施行規則第36条(供給設備)と第37条(消費設備)の表で、点検する事項ごとに決まっています。 ここでは、一般的な配管でガスを使う家庭に関わる部分を整理します。小さな容器だけで使う設備など、別の基準が適用される設備は対象外としています。

回数供給設備の点検消費設備の調査
供給開始時と4年に1回以上表の(4)にあたる事項配管・ガス栓などにあたる事項(表の(2))
供給開始時と2年に1回以上表の(3)にあたる事項なし
供給開始時と1年に1回以上表の(2)にあたる事項地下室などの配管や、埋設された配管にあたる事項(表の(1))

どの検査項目がどの行に入るかは、条文の表に細かく書かれています。このページでは項目名までは並べません。 家庭ごとの設備に何が当てはまるかは、契約時の書面や販売事業者の説明で確かめます。

バルク貯槽(バルク供給)の点検は、回数の表が別になっています

バルク貯槽やバルク容器で供給する「バルク供給」の設備は、施行規則第36条第1項の表で、容器で供給する設備とは別の行(ロ)に分けられています。 点検を行う主体は、容器で供給する場合と同じく販売事業者の保安業務で、バルク供給だけ消費者が自分で点検する決まりは、この条文には出てきません。

回数は、点検する事項ごとに次のように決まっています。

いずれも供給開始時の点検が前提です。事項と回数の細かい対応は、e-Gov法令検索の施行規則第36条第1項の表で確かめられます。 点検の費用を別に請求できるかどうかは、バルク供給でも条文に定めが出てこないため、検針票の費用欄のどこに入っているかは契約書面と請求書で確かめます。 バルク貯槽の所有者や設備料金との関係は、設備料金の範囲にまとめています。

誰が点検・調査をするか

消費設備の調査は、液化石油ガス設備士、高圧ガス保安法の製造保安責任者免状または販売主任者免状を持つ人など、保安業務資格者が行うことと決められています。 資格者以外が行えるのは、小さな容器向けの設備(第44条第2号)の調査(施行規則第37条第1項の表のロ(1))に限られ、その場合は講習を修了した「調査員」も行えます。

調査で不適合が見つかったときの流れ

消費設備が技術上の基準に合わないと認めたときは、遅滞なく、基準に合わせるためにとるべき措置と、措置をとらなかった場合に生じうる結果を所有者または占有者に通知します(液石法第27条第1項第2号)。 通知したあとは、施行規則第37条第1項第3号が次の2つを求めています。

時期求められること
通知後、1年に1回以上とるべき措置と、とらなかった場合の結果を改めて通知する。ただし、所有者または占有者が措置をとった場合は不要
通知の日から1か月を過ぎた日以後、5か月以内通知した事項について、もう一度調査する(直近の調査がこの再調査なら不要)

家に入れない・断ったときの扱い

保安機関については、液石法第34条第1項のただし書があります。 設備のある場所に立ち入ることについて、所有者または占有者の承諾を得られないときは、決められた基準に従って保安業務を行う義務の例外とされています。 このページで確かめたのは、この条文までです。断った場合に、料金や契約にどんな影響が出るかは、条文からは言えません。 契約している事業者の保安業務規程や契約時の書面で確かめてください。

費用は、どこで確かめるか

液石法の本文と、点検・調査の方法を定める施行規則第36条・第37条には、点検や調査の費用を別に請求できるか、いくらにするかの定めは出てきません。 このサイトが法の本文で確かめた限り、「料金」という言葉が出てくるのは、第57条(業務規程)の1か所だけです。 費用が請求書のどの項目に含まれているかは、事業者によって違う可能性があります。次の順で確かめてください。

確認する項目見る場所当たらない場合の相談先
契約時の書面にある、調査の方法と周知の方法契約時の書面。調査の方法と周知の方法を載せることになっています(契約時の書面(14条書面)の記載事項)書面に無ければ、契約している事業者に説明を求めます
基本料金(消費した量にかかわらず生ずる費用)に、点検・調査の費用が入っているか請求書の算定根拠(検針票の読み方、請求書の料金表示)算定根拠が無い、または読み取れないときは、事業者に内訳を尋ねます
従量料金(消費した量に応じて生ずる費用)に、点検・調査の費用が入っているか請求書の算定根拠同上
設備料金(消費設備の貸与等に係る費用)に、点検・調査の費用が入っているか請求書の設備料金の欄と算定根拠。設備料金に入れる費用の範囲は設備費用の範囲入っていると説明されたら、その根拠を事業者に尋ねます。点検・調査の費用がその範囲に当たるかは、条文からは言えないため、このサイトでは判断しません
「点検料」など、上の3つ以外の名前の項目があるか請求書の項目名。施行規則第16条第15号の7は、料金その他の負担となる費用を3つに整理して算定根拠を通知することを求めています3つのどれに当たるかを事業者に尋ねます。それでも解決しないときは、経済産業局の窓口や消費生活センターに相談します

点検・調査の費用が入っていそうな項目の額は、料金の計算方法と計算例の手順で、基本料金+従量単価×使用量に分けて確かめられます。そのうえで、自分の額が地域のどのあたりかを次の判定で見ます。

自分の請求額が地域のどのあたりかを見る
請求書の基本料金・従量料金・使用量を入れてください。 47都道府県と、県内をさらに分けた264地域の計311地域の最低・平均・最高のどこにいるかが出ます。 判定へ

このページでしないこと

個別のガス会社の点検が適切かどうかを評価したり、費用の請求が正しいかを判断したりはしません。 点検や調査の進め方に疑問があるときは、お住まいの地域を管轄する経済産業局、または消費生活センターへご相談ください。

よくある質問

プロパンガスの定期点検は何年に1回ですか?

供給設備(ボンベや調整器など)の点検も、消費設備(家の中の配管やガス栓など)の調査も、主な項目は供給開始時と4年に1回以上と決まっています。ただし一部の項目は1年に1回以上で、2年に1回以上の項目もあります。

点検や調査は誰が行いますか?

液化石油ガス販売事業者か、保安業務を委託された保安機関が行います。調査は液化石油ガス設備士などの資格を持つ人が行うことと決められています。

調査で不適合と言われたら、どうなりますか?

販売事業者は不適合の内容と、とるべき措置、とらなかった場合の結果を所有者または占有者に通知します。通知した後は、1年に1回以上の再通知と、通知の日から1か月を過ぎた後5か月以内の再調査が求められます。

点検の費用を別に請求してよいのですか?

液石法の本文と、点検・調査の方法を定めた施行規則第36条・第37条には、費用の請求の可否や額の定めは出てきません。請求書のどの項目に含まれているかは、契約書面と請求書で確かめます。判断は、このサイトではしません。

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出典