契約を取る目的の、過大な利益供与が禁じられています
LPガス法の施行規則は、LPガスを売る会社(販売事業者)が、自社と販売契約を結ばせる目的で、正常な商慣習を超えた利益を渡すことを禁じています。 賃貸なら建物の所有者(オーナー)等へ、持ち家なら住む人本人へ、という書き分けです。 「過大な営業行為の制限」と呼ばれる2つの禁止のうちの1つで、もう1つは切替えを制限する条件付き契約の禁止です。
このページは、資源エネルギー庁の説明資料(令和6年7月12日付、近畿経済産業局の説明会で配られたもの)と、e-Govの条文で確かめたものです。
賃貸と持ち家で、利益の渡し先が変わります
| 場面 | 利益を渡してはいけない相手 |
|---|---|
| 賃貸(建物の所有者と、住む人が別) | 施設又は建築物の所有者等(オーナー) |
| 持ち家(建物の所有者と、住む人が同じ) | 一般消費者等(住む人本人) |
どちらも、販売契約を自社と結ばせることを目的にした場合の決まりです。 契約を取る目的が無い、ふつうの取引まで禁じているわけではありません。
「利益の供与」に含まれるもの
資料のガイドライン改正案は、「利益の供与」に次のものが含まれるとしています。
- 物品やサービスの提供:設備の無償貸与、設備の安値提供、フリーメンテナンスサービス(点検や修理の費用を負担し続けること)
- 金銭による利益:紹介料などの名目の切替え手数料、回収代行手数料などの名目での料金の一部の還元(キックバック)、ボンベ置き場の賃借料、広告宣伝費
つまり、設備を無料にする形だけでなく、名目を変えた現金の支払いも含まれます。
「正常な商慣習」の中身は、条文には書かれていません
条文は「正常な商慣習を超えた利益」と書くだけで、その線引きは書いていません。 資料は、どのような行為が問題になるかは、取引の内容や影響など様々な要素を総合的に見て個別に判断するもので、あらかじめすべてを示すことは難しいと説明しています。
そのうえで、事業者には、個々の営業行為について、次のように対外的に根拠をもって説明できるようにしておくことを求めています。 説明の例として挙がっているのは、正常な商慣習を超えた利益供与ではないこと、LPガス料金を下げることにつながる行為であること、です。 第三者から見ても妥当だと評価されることが必要とされています。
問題となりうる行為の例
資料には、問題となりうる行為として次の2つが例に挙がっています。
- 賃貸のオーナー等に対し、ガス会社を切り替える条件として、設備の無償貸与、設備のフリーメンテナンス、入居者を紹介した謝礼金、ボンベ置き場の賃借料の支払いなど、様々な名目で利益を渡すこと
- 消費者に対し、あとで値上げすることを前提に、安いLPガス料金を示すこと
これらは、2024年7月時点のガイドライン改正案にある例です。資料は当時「公表に向けて作業中」と書いています。 確定した文言は、資源エネルギー庁が公表している指針の本文で確かめてください。
続けて渡す利益には、特に注意が求められています
資料は、フリーメンテナンス契約、料金の一部の還元、ボンベ置き場の賃借料、広告宣伝費のようにオーナー等へ続けて渡す利益が過大な場合、 ガス会社の切替えが長期にわたって妨げられ、消費者への高額で不透明な料金請求につながるおそれが高くなると指摘しています。 あわせて、オーナー等への利益供与は、過大かどうかにかかわらず一切行わない方向で取り組むことが望ましいとしています。
なぜ設けられたか
資料によると、いわゆる「無償貸与」とは、賃貸集合住宅の入居者との販売契約を獲得するため、オーナー等へエアコンなどの設備を無料で提供し、 後日その費用を消費者のLPガス料金として回収する商慣行です。 国の調査(令和5年度石油ガス流通販売経営実態調査)では、賃貸集合住宅のオーナー等の要求に応じて機器を負担したことがある事業者が半数を超えました。 規定の趣旨は、こうした商慣行そのものを是正し、消費者が事業者を選びやすい環境を整えることだとされています。
いつから、違反するとどうなるか
この禁止は2024年7月2日に施行されました。請求を3つに分けて通知する三部料金制の徹底は、別の日の2025年4月2日です。 施行規則第16条に置かれているため、資料によると、報告の求めと立入検査、勧告(従わなければ公表)、基準に適合させる命令(違反すると登録の取消し)、30万円以下の罰金の対象になります。
入居者として、気をつけること
- 設備が無料でも、費用がゼロとは限りません。後日、ガス料金に上乗せされていないかは、請求書の内訳で確かめます。内訳の見方は設備料金とはにあります。
- 入居前に、安い料金を示された場合は、あとで上がる条件がないかを尋ねます。値上げの動きはプロパンガスの値上げで確かめられます。
- 違反だと決めつけることはできません。気になるときの相談先は、経済産業省のLPガス商慣行通報フォーム、管轄の経済産業局、消費生活センターです。
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47都道府県と、県内をさらに分けた264地域の計311地域の最低・平均・最高のどこにいるかが出ます。
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このページでしないこと
個別のガス会社やオーナーの行為が禁止に当たるかどうかは判断しません。 ガス会社の紹介や、乗り換えの取次ぎもしていません。
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